アスピリン・ジレンマ

  アスピリンは、血小板の凝集能を高めるトロンボキサン(TXA2)と、凝集能を抑制するプロスタサイクリン(PGI2)の両方の産生を抑制するという、相反する作用があります.

  ところで、少量のアスピリン(1日;150mg位以下)では、プロスタサイクリンという血小板の凝集能を抑制する物質の産生よりも、凝集能を高めるトロンボキサンの産生がより強く抑えられるため、トータルとして凝集能が抑制されます(さらさら血になりやすい).

  逆に、鎮痛効果の得られる量のアスピリン(1日;2〜3g)は、血小板凝集能を高めるトロンボキサンの産生比率が高くなります(ドロドロ血になりやすい).

  つまり、同じアスピリンが使用する量により2つの相反する作用を示すことから、これをアスピリン・ジレンマといいます.

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