主な血液検査結果の簡単な見方

血液検査の値は年齢、性別、体質、採血条件等により大きな差がでるものです.また、検査した施設や検査方法により正常範囲に違いがあります.結果の正しい読み方、解釈には専門知識が必要です.数値だけで病気の診断が出来るわけではありません.自分勝手に判断しないで、疑問点やここにあげられていない検査値等については主治医におたずね下さい.

当院では、1994年6月以後の検査結果はすべてコンピュータに記録、保存されています.また、検査の度に結果を印刷してお渡ししています.そのデーターはいつでも過去にさかのぼって調べたり、比較することができます.


  正 常 範 囲

説                 明  

  総 蛋 白 ( T P )

6.5 〜 8.3 g/dl

血液中の蛋白質の量.腎疾患,肝疾患,栄養不良,老化等で下降.



尿素窒素(BUN)

8 〜 20 mg/dl

腎炎,腎不全等で高値. 脱水時や高蛋白食の摂取等でも上昇.

尿 酸(UA)

3.2 〜 7.5 mg/dl

痛風で高値. アルコ-ル多飲,肥満(過食)でも上昇.

クレアチニン

0.5 〜 1.3 mg/dl

腎炎,腎不全等で高値.





 

総コレステロール

130 〜 220 mg/dl           

高値:高脂血症=動脈硬化の進行. 動物性脂肪(肉の脂身,レバー,もつ、卵類,甲殻類)の制限.腎臓病,甲状腺,肝臓の疾患等でも変化.

中性脂肪(TG)
(トリグリセライド)

50 〜 150 mg/dl

高脂血症,糖尿病,脂肪肝,アルコール多飲,肥満等で高値. 砂糖類,果物、アルコール摂取量の制限が必要.

HDLコレステロール
(善玉コレステロール)

35 〜    mg/dl

低値:動脈硬化進行. 高値:長寿(善玉コレステロール).運動により上昇.
悪玉コレステロールの計算 フラミンガム・リスク・スコア









 

ビリルビン

  0.2〜  1.1 mg/dl

黄疸の程度を示す値

AST(GOT)

10 〜 40 IU/L

肝炎,心臓,筋肉の疾患で高値. アルコール,肥満,薬剤の影響でも上昇.
 (値の解釈には専門知識が必要です)

ALT(GPT)

5 〜 45 IU/L

LDH

220 〜 460 IU/L

肝臓,心臓,肺臓,血液,筋肉等の疾患で高値.

ALP

   〜 338 IU/L

肝・胆道疾患,骨疾患等で高値.骨の成長期の小児では高値となる.

γ-GTP

16 〜 73 IU/L

肝・胆道疾患で高値. アルコール,薬剤の影響でも上昇.

コリンエステラーゼ

3600〜8000 IU/L

肝臓で合成される酵素(機能をみる目安). 脂肪肝では上昇する.

ヒアルロン酸 〜 50.0 ng/ml 肝臓繊維化(肝硬変)の目安

HBs抗原

(-)

B型肝炎ウイルスの有無を調べる検査.

HCV抗体

(-)

C型肝炎ウイルスに対する抗体の有無を調べる検査.









 

白血球数

3600〜9000 /mm

感染症(肺炎,虫垂炎)等で増加. 薬剤の影響で減少.

血液像

(St.Seg,Ly,Mon,Eo,Ba)

白血球の中身の割合.感染症の原因,程度等を知る目安.

赤血球数

350 〜560X104/mm


減少すると貧血.検査値により貧血の種類や原因がわかる.
  (男女差もあります)

ヘモグロビン

12 〜 18 g/dl

ヘマトクリット

35 〜 53 %

MCV,MCH,MCHC

 

貧血の種類を見分けるための指数.

血小板

11 〜 34X104/mm

血液の凝固機能に関係, 肝疾患等で減少.リウマチ等で増加.

血清鉄(Fe)

55 〜 180 μg/dl

血液中の鉄分の量. 鉄欠乏性貧血で低下. 肝炎等で上昇.

不飽和鉄結合能(UIBC)

196 〜 369 μg/dl

不飽和.鉄結合能:鉄分不足の目安. 鉄欠乏性貧血で上昇.



尿

血 糖(空腹時)

60 〜 110 mg/dl

糖尿病で高値. 食事後の時間により正常者でも 160mg まで変化する.

ヘモグロビンA1c
(HbA1c) 

   〜 5.8 %
 

採血前1カ月間の糖尿病の状態を反映する検査. 採血時の血糖値が正常範囲内でも, ヘモグロビンA1c の値が悪いと糖尿病の状態は良くない.








CRP

   〜 0.8 mg/dl

炎症性疾患(熱,腫れ,痛みを起こす疾患)で上昇.

RA-T RAHA (-) 〜 40 以下 リウマチ,膠原病の診断, 病気の活動性を知る目安. この他に LE-test, 抗DNA, Sm, nRNP, SSA, SSB, Scl-70抗体等も リウマチ、膠原病の診断、活動性の目安として使われる.
補体価(CH50) 30 〜 44 U/ml
抗核抗体    〜 40 倍
MMP-3 男 36.9 〜 121 ng/ml
女 17.3 〜 59.7 ng/ml
関節滑膜細胞の増殖(関節リウマチの活動性)の指標、変形性関節症どの鑑別に








 

TSH

0.5 〜4.8 μU/ml

脳下垂体から出る甲状腺刺激ホルモン, 甲状腺ホルモンの不足で上昇,過剰で低下.

T3

0.8 〜 1.8 ng/ml

甲状腺ホルモンの量
 (病気の程度、治療効果を知る目安).

FT4

0.8 〜 1.9 ng/dl

マイクロゾーム・テスト

 〜 100 倍

甲状腺に対する自己抗体.慢性甲状腺炎で上昇.

TSHレセプター抗体

   〜 15 %

甲状腺のTSH受容体に対する抗体.バセドウ氏病の原因,活動性の目安.






 

血沈

   〜20 mm/hr

炎症性疾患(熱,腫れ,痛みを起こす疾患), 貧血等で上昇.

Na

135 〜 147 mEq/L

血液中の電解質のバランス:高血圧,肝,腎疾患,利尿剤,脱水等で変化.

Cl 98 〜 108 mEq/L 
3.5 〜 5.0 mEq/L

Ca
 

 8. 4〜 10.3 mg/dl
 

血液中のカルシウム量.骨粗鬆症では変化しない.カルシウム代謝異常,ビタミンD3カルシトニン、カルシウム等の過剰摂取をチェック.

CK(CPK)

50 〜 240 IU/L

筋肉疾患,心臓病,甲状腺機能低下,高脂血症治療薬の影響等で上昇.

血清アミラーゼ

 40 〜120 IU/L

膵臓炎,唾液腺炎等で上昇.胆石等でも変化する.

KL-6  〜 500 U/ml 肺の線維化(間質性肺炎)の目安