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ゴールデン・ウイークに、家族でニューヨークへ旅行をしてきました.息子は、飛行機の中だけが一緒で、滞在中はほとんど所在不明でした.
摩天楼の、彫刻のような美しさに感激しました.最近、東京の高層ビル群が格好良くなって来たのはバブルの遺産かも知れませんが、それでも及ばないある種の芸術性を感じました.
街では、スピード感に溢れる驚異的なエネルギーを直接肌で感じました.そこでは、あらゆる物が想像していた1.6倍の速度で躍動しているように見え、1マイル=1.6キロという意味を実感した気分になりました.行き交う人々も、イエロー・キャブも、地下鉄も、本当に早い! 赤信号でも、車が来なければドンドン交差点を横切ってしまう勢い(信号は、”Don't
walk”
のサインだから、走れば問題ないという人もいます)、あれ位の素早さがないと生き残っていけない所なのでしょうか.小さな交差点で、車が来ない時でも、向かい側の視線を意識しながら気まじめそうに信号が変わるのを待っている日本人が品良く感じられ
たほどです.
そこはまさに、グローバル化(冷戦後の世界を支配する構造)の最先端を行く都市です.いずれ私達もこれと似た環境下に晒されるのでしょうが、 ”少し疲れるかな” という印象もありました.しかしながら、もう少し若い時に、ここでの生活を体験できたなら、人生に対する考え方も大きく変わっていたかもしれないと感じるほどの強い衝撃もありました.
ところで、今年の日本内科学会(横浜, 2001年)では、東海大学・黒川 清教授の「医療分野でのグローバル化」という特別講演がありました.これからは、医学教育、診断技術、治療法なども世界的な基準で評価を受ける必要があるというお話しでした.先生がそこで紹介された 「レクサスとオリーブの木」(*
よれば、グローバル化された環境下では、電脳化によりあらゆる情報にリアルタイムでアクセスが可能となります.そこでは、公正な情報を公平に開示することが、一流の証と評価され、如何に大量に、素早くそこにアクセスできる手段を持っているのか
が能力や富の差を生む書かれています.グローバル化が実現出来ないと、評価は下がり、やがて世界から見捨てられて行くと言うのです.
田舎で小さな医院を開業していても、近頃その息吹を少し感じることがあります.以前は、テレビの“みのもんた”レベルの話であったものが、最近では、インターネットが情報源である話題を聞く機会も出てきました.「私の主治医は、カルシウム拮抗剤というのを2剤処方しているけれど、続けていても大丈夫だろうか?」とか、「痛風の発作中には、尿酸を下げる薬を飲んではいけないと出ているのに、私の主治医はこれを処方してくれ、どうにも信用できない、...」等と訴えてくる患者さんも見受けるようになって来ました.ウケを狙ったいい加減な説明で患者集めをしたり、安易に患者を言いくるめてしまったりするような医療は次第に受け入れられなくな
るでしょう.医者も本物の実力で評価される、いわゆるグローバル化がこの分野にも現れつつあることを実感しています.

エンパイア・ステート・ビルディング |
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Reference
* トーマス・フリードマン
著:「レクサスとオリーブの木」(東江一紀、服部清美 訳),草思社,2000.
2001年のゴールデン・ウイークに、New York 在住のモダン・アーティスト佐藤正明さんご夫妻を訪ねて、 |
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