関節リウマチの疾患感受性遺伝子
< HLA-DRB1 遺伝子 >

RAの発症には、複数の遺伝要因と環境因子が複雑に関与していると考えられている.

@RA多発家系の存在、A一卵性双生児におけるRA発症の一致率は二卵性双生児のそれよりも高率、B特定の標識遺伝子陽性者の発症頻度が多い 等は遺伝要因関与を示唆する.

HLAクラスU遺伝子(第6染色体上)のうち、HLA-DR4の頻度が増加.血清学的に決定されるDR4は、DNAの塩基配列の解析で、DRB1*0401 から DRB1*0424 の24種類に分類される.白人では *0401、*0404、日本人では *0405、*0401、*0101 等がRAと強い相関を示す.

HLAはRAの発症を決定する遺伝要因と言うよりは、RAの遷延化、重症化に関与するとも考えられている.

@特定のHLAクラスU(DR4)の shared epitope が、自己免疫を引き起こす抗原ペプチドを自己反応性T細胞に提示する.ARAと相関するクラスUを有する個体は、自己免疫現象を担うT細胞が出現しやすい.BShared epitope がEBウイルスのgp110 あるいは、大腸菌のショック蛋白に由来する非自己抗原ペプチドと交叉反応を起こして自己免疫現象が生じる.C*0401、*0101 分子が、他のDR分子とは異なる抗原提示方法をとり、RAの発症に関与している 、などがRAとHLAクラスUとの相関のメカニズムとして考えられている.

日本人のHLA-DRB1対立遺伝子と関節リウマチの相関

HLAとRAの関係 HLA-DRB1*
対立遺伝子
HLA-DRB1*対立遺伝子の抗原頻度
健康対照群
(n=652)
関節リウマチ
(n=852)
RAと正の相関を
示すDRB1
(shared epitope)
0101 8.4 % 14.4 % Relative risk 1.8
0401 2.5 % 4.7 % Relative risk 2.0
0404 0.0 % 0.5 % Relative risk 6.5
0405 29.0 % 49.9 % Relative risk 2.4
1001 1.2 % 1.8 % Relative risk 1.4
1402 0.0 % 0.7 % Relative risk 10.0
RAと負の相関を
示すDRB1
0701 2.2 % 0.2 % Relative risk 0.11
0802 10.0 % 2.7 % Relative risk 0.25
1302 11.7 % 5.6 % Relative risk 0.45
1405 5.4 % 2.0 % Relative risk 0.36
 Wakitani S, et al:The relationship between HLA-DRB1 alleles and disease subset of rheumatoid arthritis in Japanese. Br J Rheumatol 36:630-636,1997.

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